ホアロー収容所
1896年にベトナムを植民地化したフランスが建設した牢獄がある。
ここでは当時多くのベトナム人が監禁され、フランス植民地政策に反発するのベトナム愛国者・革命家などを拷問したという。
俺の写真にはないが、フランス革命で初めて登場したギロチン(断頭台)もある。植民地ベトナムでもフランスによって使用されたという。
英文リーフレットには、ギロチンの写真に関してこんな記述があった。
「国を奪われた私たちと侵略者であるあなたたちとの生死を賭けた闘いにおいては、私たちのような犠牲は当然である。しかし、必ず、私たちは勝利する。」
これは1944年5月24日、共産党員Hoang Van Thu 同志が死刑執行される前に言い残した言葉である。
ベトナムはフランスに長期支配され続けた後、今度はアメリカとソ連のために戦火のグラウンドとなる。
戦争終結が1975年、俺はこの年に生まれた。
もし、そのときベトナムが生まれ変わったのなら、俺と同級生かなと(笑)
まー、現実にはベトナムが安定したのはずっと先のことだが。
ちょうど今、化学兵器に関してシリア問題がある。オバマとプーチンの報道を見てベトナムを思い出さずにはいられなかった。
争いは続く。
戦争はなくならない。
世界は変わらない。
悲しみの傷は癒えても、消えないからだ。
争いは繰り返される。
結局、変われるのは個人だけだ。
変われるのは自分だけなんだろう。
PENTAX67 TAKUMAR90mmF2.8 FUJI PRO160NS
photographer 高野勝洋